それ以外の名古屋弁

【わや】

悲惨のイメージ

「わや」とは状況を表す言葉で、標準語で踏んだり蹴ったり、泣きっつらに蜂のように、悲惨な状況を表す時に使われます。 「悲惨」という意味でも間違ってはいないのですが、より深く言えば二つの悲惨な出来事が重なった場合にこそ使う言葉です。 笑いを取るような場面で自虐的にも使えるとても便利な言葉で、これに代わる適切な標準語のない代表的な名古屋弁です。 例えば、本人が「わやだった」と言えば共感を求める訴えとなり、聞いた相手が「わやだな」と言えば、同情を込めた慰めになります。 この場合だと「悲惨だったよ」「悲惨だったね」ではニュアンスが違ってくるのです。

【ほかっといて】

「ほかっといて」という言葉は標準語で、「放っておいて」「捨てておいて」という二つの意味を持っています。 放っておいての意味では、「何してるの?」に対して構ってほしくない時に「ほかっといて」というように使います。 あるいは、「あ、犬がいるよ」「ほかっときな」という形で使われます。 捨てておいての例としては、「この袋どうする?」「そこのゴミ箱にほかっといて」という感じで使われます。 この言葉は日常的なやりとりの中でもよく使われるため、慣れ親しんだ人がこれを使えなくなると非常に不便になります。